以下は、Sharpの「ガラの悪いパゴス」に関する記事です。
【本田雅一の週刊モバイル通信】液晶で本を読むのも悪くないと思い始めた理由 - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/mobile/20110331_436092.html
確かに「液晶のSharp」が作っているので、機器の性能は良く、液晶も見やすいものではあるのでしょう。ハードウェアとしては申し分ない。しかし、いくらそうした良いハードでも、売れない。
昨年は、iPadの出現などもあり、「今年こそ(?)、電子書籍元年だッ」と言われました。しかし、今年も第2四半期に入ったのに、どうも電子書籍の売上は芳しくない。中には、「やっぱ電子書籍って売れねんじゃね」というアナリストも出てくる始末。確かに、ハードも売れていない、そのため、電子書籍も売れない。だから、電子書籍って流行んない。そうした事で「売れねんじゃね」という意見が出てきました。
上記の記事を見ると、コピーコントロールの機能を、出版社におもねった仕様で作成して載せた、風な事が書かれています。確かに、出版社のコンテンツの保護も重要ですが、では、電子書籍にした所で「何が良いのか」を強く打ち出せなかったのですから、「それならば紙の本で充分ですよ、ダンナ」と言われ、余り電子書籍自体が流行らなかった。
電子書籍は当初、紙というハードウェアによらずコンテンツが流通できるため、そのコストが激減すると言われとりましたが、蓋を開けたらさにあらず。結局、大手の出版社は書籍という紙のハードウェアを前提とした出版をおこなっていたので、電子書籍にも、そのハードを流通させるためのコストを上乗せしてしまい、物流コストがかからないはずの電子書籍も、紙の本と余り変わらない価格になってしまった。
そこで、最初から、旧来の出版社の立場とは異なる「電子書籍専門の出版社」を立ち上げ、収益モデルを研究しながら電子書籍の有り様を追求している段階であり、それがため、今の所は余り普及していない様子。
また、ここに来て、東北地方を襲った巨大地震が発生、東京に在庫してあった紙やインクも地震にやられてしまい、今までの様に多くの雑誌が出版できない状況であると言います。上記の記事では「それが電子書籍普及の要因にはならないだろう」と書かれており、確かに、これそのもの電子書籍の普及につながるとは思えませんが、一方、重要な契機になるとは思われます。
大変性能の良い、ガラの悪いパゴスですが、それこそ、金持ちの不良ドラ息子みたいなもので、業界の注目こそあるものの、多くの市民には無関係、あるいは、却って「悪いこと」でもしそうな、そんな感じです。未だに「ネットで個人情報を登録してから、1週間待つのだぞ」という販売方式。3ヶ月も経つのですからそろそろ、量販店の店頭で買えるのかと思ったら、とんでもない。それほど素晴らしいハードウェアなのだったら、何でこんな風に「売る気もない販売方式」なのか。それは「やっぱり、売れ残ったら損だしぃ」と尻込みしているのですね、コレは。Sharp自身が売る気がない。そりゃあ、売れませんよ。
そこで、提案。電子書籍の展開を考えるならば、まずはハードウェアをロハに近い価格でばらまき、それからコンテンツとしての電子書籍を流通させる。さすれば、電子書籍も広く受け入れられ、今後も電子書籍が一つのビジネスとなりましょうや。そのためは、ガラの悪いパゴスでもいいから、まずは東北の被災者に1人1台でバラまく。もちろん、現在のパゴスでなくても結構。しかし、最低限WiFiとweb閲覧を装備したものを早急に作る。採算度外視。いや、性能を絞り込めば、安くできるはず。そうして、被災者に情報のインフラとなる製品をばらまき、いずれは電子書籍も読んでくれる様になる、と踏まなくては。実際、大手出版社も一部のコンテンツを無料公開しているというじゃあないの ! 後は、文書ビューワーですよ。それにWiFiとweb閲覧が使えれば、被災者の皆様も様々な情報を得る事も出来ます。まさに、これぞ真の「eJapan」、なんでやらないかね。そして、被災者でない人々にも、破格の製品であれば、これは飛ぶように売れるッ ! やれッ !! まあ、Sharpに言う筋合いの話ではないのかも知れませんがね。
やはりメーカーとしては「愛のある製品作り」ですよ。「形だけの愛」ではなく、ね。
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