2007年12月19日水曜日

HP50g : SysRPLで円を描いてみたよ

先日、はるまき様から「HP50gで円を描くのに、もう少し早くならないか」という話題が提供されました。ARCを使うと大変遅いのですが、SysRPLでもARCのROMルーチンを呼び出すだけなので、あまり早くはなりませんでした。

しかし、円弧ではなく、円を描くという目的に絞れば、かなり早くは描けるサービスがありましたので、ここで試してみたという次第です。以下のソースを御覧下さい。
------------

!NO CODE
!RPL

::
GBUFF
60 0 DO
65 40 INDEX@ CircleB
LOOP
DO>LCD
;
@

------------
これは、PICTをスタックに積み、そこへ同心円を描くプログラムです。最後に DO>LCD で画面に表示しようと試みているのですが、この試みは失敗します。一瞬表示されるだけなのです。しかし、PICTに描いているので、実行後にグラフ画面を表示すると、結果が見られます。

実行速度はARCに比してかなり早くなっておりました。もちろん、円を描くだけなので、円弧を描くには使えません。しかし、これを表示しておく方法がわかりません。何か良い方法はないものでしょうか > kaak様 (オイッ、振ってどうする ?!)


追記 on 2014/09/08
最近になって、海外からのアクセスがあり、表題が機械翻訳されると、とんでもない事になっているらしいので、少し改めました。

【以前】HP50g : SysRPLで円を描いて見たよ
【以後】HP50g : SysRPLで円を描いてみたよ

以前のままだと「I saw in a circle in SysRPL」となってしまいます。まあ、言われてみれば、その様で。


2007年12月9日日曜日

HP35Sの日本語PDFマニュアル 第2弾

Julyさん、早速HP35Sの日本語マニュアルの第2弾を公開してくれました。有難い、有難い。早速ダウンロードしましたよ。

最近はHP35Sネタもやっていないのですが、何か良いネタはないものかな。

2007年11月30日金曜日

hp 電卓が買えるお店

Julyさんのblogに、こんな記事がありました。

「hp 電卓が買えるお店」
http://www.july.co.jp/index.php?main_page=wordpress&p=119

これによりますと、以下のお店があるそうです。

有限会社平成オーエーサービス
http://www.tokyo-hos.co.jp/

株式会社ミヤビックス
http://www.miyavix.co.jp/

東映無線株式会社 ラジオデパート店
http://www.toeimusen.co.jp/~dp/

ミヤビックスもJulyさんの代理店なのでしょうか。
秋葉原で買えるようですね。しかし、Julyさんは秋葉原の近くにあったのでは ... ? もう、店頭売りはしないのかな ?

2007年11月20日火曜日

SysRPLを始めようと思っている人のために

SysRPLは、HP50gなどで使えるシステムプログラミング環境です。SysRPLに対して、通常のRPLプログラムは「UserRPL」と呼ばれる事が有ります。
SysRPLは、非常に強力な機能を持っていて、間違ったプログラムを作成、実行してしまうと、電卓のシステムそのものが破壊されてしまう場合がありますが、その分、UserRPLに較べて圧倒的なプログラム実行速度が得られるものです。

筆者もSysRPLを始めてみようと思っている一人ですが、始めるにあたって、必要な環境を調べてみました。基本的には、HP50g本体があれば、プログラムは作成可能のようです。しかし、必要なライブラリなどがあるので、それをwebから入手しておかないとなりません。

まず、SysRPLプログラムの基本情報が書かれている「HP 49g+ & 48gII_Advanced User's Reference Manual」が必要で、HPのサイトからPDFファイルを取り込めます。


HP 49g+ & 48gII_Advanced User's Reference Manual_English_E_F2228-90010.pdf


さらに、SysRPLの入門書「Programming in System RPL」があります。これもHPcalcからPDFファイルが取り込めます。


Programming in System RPL (PDF)



Programming in System RPL (Programs)


そして、初期段階では、次の「extable」というライブラリが必要です。


extable


これだけでSysRPLのプログラミングの基礎は試せる様になりました。しかし、これで十分という訳ではありません。あくまでも、サンプルのコードが実行出来るまでの準備です。SysRPLを極めるには、より多くの情報が必要になると思いますが、それをこの小文で述べるのは難しいことです。

(続きは文書置場にあります。興味のある方はどうぞ)

2007年11月15日木曜日

HP35Sの日本語PDFマニュアル

既にあちらこちらのblogでも紹介されておりますが、JulyさんがHP35Sの日本語マニュアルを作成、公開しております。


リンク


実に有難い話です。
アメリカHPの方はまだ、出ていないのにね。

2007年11月3日土曜日

HP35Sで簡単な計算

比較的小さいHP35Sなので、持ち歩きには便利です。そこで、電車の中で暇つぶしを。

「光は1秒間に地球を7周半回る程の距離を進む」という話を元に、HP35Sを使って、地球の重量のおよその値を計算してみました。
これには、35SのConstatnt libraryが活躍します。

まず、地球の半径を計算してみます。地球は楕円球体と言われておりますが、ここではおよその値を求めることにして、球体であるという前提で進めます。
光の速度は、constant libraryの頭に「c」として登場します。これをスタックに呼び出して、7.5で割ります。すると、地球の周囲の長さが求まりました。それをπで割り、さらに2で割ると、地球の半径が求まります。次のような値になりました。

r = 6361793.5457 (m)

ここで、少し古い記憶を呼び出します。万有引力の公式です。重力係数をGとすると、つぎの関係がありました。

f = G * M * m / (r^2)

m は万有引力を受ける物体の質量、M は万有引力の由来となる物体の質量です。そして、r は、両物体のみなし距離でした。

この式だけではいかんともしがたいので、つぎの式を用意します。地球上における、物体の重力加速度の式です。物体にはすべからく地球由来の万有引力が作用していて、それがあるために地球の回転から振り落とされることがないのですが、そんなことはさておき、重力加速度に関する式を。

f = m * g

実に簡単な式です。質量 m の物体に力 f が加わると、加速度 g が生じるという、Newton物理学の基礎です。

これら2本の式を並べて、解釈を色々と考えてみます。地球上に、ある物体を置いた、としましょう。その物体(ボールでもブロック塀のブロックでも何でも構いません)の質量を m とした場合に、その物体が地球から受ける万有引力と、重力が釣り合っている、と考えます。すると、つぎの式を得るに至ります。

f = G * M * m / (r^2) = m * g

この時の r の解釈ですが、質点系の力学として考えると、地球の質量は地球の中心に集中した、という近似が出来るそうなので、これを採用します。すると、地球の中心と、地表にある物体との距離、すなわち、地球の半径が、2つの物質間の距離となります。
この式を整理して、地球の質量 M を求める形にすると、つぎの式が得られます。

M = r^2 * g / G

g も G も constatnt lib に入っていますから、続けて計算を行えます。

M = 5.9478 E 24 (kg)

果たして、結果はどんなものでしょうか。

続けて、地球の平均密度まで計算してみます。

球体の体積は「身の上に心配あるもの参上」で、4/3*π*r^3 でした。これから、

V = 1.0785 E 21 (m^3)

平均密度は、

d = M / V = 5514.8204 (kg / m^3)

となりました。

以上、「光は1秒間に地球を7周半回る程の距離を進む」という話から、おおよその地球の質量などを計算してみました。正確な値ではありませんが、その割りに、かなり良い値になったと思います。

2007年11月2日金曜日

HP35Sの英文PDFマニュアル、登場近し ?!

既に発売されて久しい35Sですが、PDFの英文マニュアルはまだ、webでのdownload提供はされておりませんでした。
しかし、どうも動きがありそうです。

いつもならサーチ画面が出てしまう、supports and manualのページですが、現在は準備を進めているらしく、HP35Sの画像のみが表示されるページになっています。


リンク


すでにJulyでは、HP10Sの販売を開始しておりますが、次の製品が出た事で、35Sのマニュアルも登場するのかも知れません。

2007年10月25日木曜日

たまには別の電卓の話を

HP電卓以外にも高性能の電卓があります。米国TI(Texas Instruments)社が製造する関数電卓がそれです。

TI電卓には、最上位機種に「Voyage200」があります(最近では「Nspire」というものが出てくる情報もあります)。この電卓(電卓というには少々大きいのが苦しい所 ...)は、「Derive」というCAS(Computer Algebra System)をベースとした数式処理機能を有しており、かなり高性能な機種です。

さて、このVoyage200を始めとするTI電卓ですが、日本では「Naoco」(http://www.naoco.com)という所が代理店となって、日本語マニュアルを就けて販売しております。しかしながら、最近では幾つかの会社がTI電卓を並行輸入で販売するようになり、日本語マニュアルのない製品が格安で入手できるようになっています。
これに伴い、Naocoでは、TI-89(Voyage200の前身機種)の日本語マニュアルの公開を休止してしまいました。折角日本語訳をしても、別の所から買われて、日本語マニュアルだけをダウンロードされてはかないませんからね。

で、「悪い」情報はここからです。実は、未だダウンロードできてしまうんですね、この日本語マニュアルは ! しかし、場所は教えませんよ。どうしても気になる方は、自分で勉強と思って調べてみて下さい。意外に知っている人は結構多いかも知れませんが。
ちなみに、下位機種(?)であるTI-83+ (現在はTI-84が販売されています)の日本語マニュアルはダウンロードできます。TI-84も結構良い機種なので、気になる方は調べてみて下さい。


追記 on 2008/07/11
以前、PDFマニュアルの一部がNAOCOのwebページにあるという話を書きましたが、既に手を入れていた様で、アクセスできなくなっておりました。残念、といってはいけませんが。

2007年10月17日水曜日

ある製品の在庫数を使って

以下にあげますのは、某ショップにおける、ある製品の在庫数です。
これを使って、回帰分析をしてみました。

日付 在庫数

10/06 376
10/07 366
10/08 358
10/09 346
10/10 336
10/11 328
10/12 320

x側のパラメタが面倒なので、日付をxとしました。

x y
-------------
6 376
7 366
8 358
9 346
10 336
11 328
12 320

直線回帰モデルを適用し、35Sで計算させた結果は以下の様です。

r = -0.9984

かなり良い値になっています。まあ、良くみれば日に10台前後が売れているのですから、当たり前ですね。
このデータを用いて、今回の入荷分がいつ頃まであるのか、推定してみましょう。スタックに 0 を積んでから、[L.R] [^x] と操作します。すると、

45.5414

という値が得られました。10月45日、すなわち11月14日辺りに在庫が 0 になる勘定ですが、実際にはもっと早くなくなりそうです。このデータの続きは次のようになっていました。

10/13 198

多分、別の所へ在庫分の一部を移したのでしょう。この製品の名前は「HP35S」です。さしずめ、Amazon に移したのかも知れません。

2007年9月27日木曜日

HP35Sについて #5

購入された方も多く、日々、webには情報が上げられておりますので、こちらでも少しだけ、興味深い(?)情報を上げておきます。

35Sでは、複素数や3Dまでのベクトルのデータを一つのデータとして変数に収容したり、スタックに乗せて計算したり出来ます。一方、Equation manager(方程式管理)には、[2*2 lin. solve]、[3*3 lin. solve] という項目が最初から用意されております。これらは、2/3元連立方程式の数値解を計算するものですが、では、これらの機能で複素数係数の連立方程式、例えば、インピーダンス計算を含む、簡単な回路網の電流の計算などといったことが出来るのでしょうか。
結果から言いますと「できません」でした。惜しい。簡単にこの事を考えてみましょう。
これらの機能はEquation managerから[SOLVE]を使って起動しますが、SOLVE機能は、はさみうち法を採っているらしく、基本的には実数の解しか対象としていないので、これが原因かと考えられます。

後、このblogを御覧戴きました皆様にお知らせ。blogの中にあるアドレスですが、この形式の表示だと切れてしまい、うまく表示されていません。RSSフィードを御覧戴きますと、これらのアドレスが表示されるので、アドレスを御参照の場合には、これを御利用下さい(blog初心者なので、どうしたものか、良く判らんです、ハイ)。

2007年9月26日水曜日

HP電卓の情報をまとめているサイトがありました

「HP電卓@wiki」
http://www41.atwiki.jp/calculators-hp/

いや、本当に有難い限りです。

当方のblogもリンクされておりました。このサイトを見つけた直前に、似たようなサイトがあったのですが、既にリンクが切れていました。

「hpcalculator @ ウィキ - トップページ」
http://www41.atwiki.jp/hpcalculator/pages/1.html

多分、上記の「HP電卓@wiki」に改めたのだと思います。

2007年9月2日日曜日

HP35Sについて #4

July.co.jpさんで、35Sの入荷予定が確定したらしく、現在予約を受け付けている様です。
08/24の時点で400以上あった予約受け付け数が、09/01現在では122にまで減っていました。500位が入荷されたのではないかと思われますが、それを考えると結構な売れ行きの様です。日々の「予約受付数」を記録していけば、きれいな減衰曲線になったかも知れません。

さて、今回は35Sに関する情報が未だ入らないので、これ以上は書けません。でも、何かありましたら、その内にでも。

2007年8月12日日曜日

HP35Sについて #3

既にcomp.sys.hp48では、35Sの回収騒ぎについての報告が上がっております。

HP35S botched!!!
http://groups.google.com/group/comp.sys.hp48/browse_thread/thread/c4e6c0649608a21a/64361dd4eabd5a16#64361dd4eabd5a16

既に、ここに書かれているリンクは消されているので、内容は難しいのですが、どうも、以前にsamson cableにて35Sの「cosmetic issue」についての報告があり、出荷が遅れていた様子です。しかし、現在ではsamson cableでもそのコメントを取り下げているので、この問題は解決したものと思われます。

この回収騒ぎを受けてか、当初8月上旬に入荷予定だったJulyも、現在では9月上旬に入荷予定を先延べしておりますが、場合によってはもう少し早くなる可能性もあります。焦らず待ちましょう。

上記のcosmetic issueですが、どうも電卓表面の化粧板に関する問題の様です。以前にCASIOのポケコン「AI-1000」では、キーボードに書かれた文字がはがれたということがありましたが、35Sでも似たようなことが起こったのかも知れません。しかしながら、既に解決してしまった様なので、どんな問題なのか、最初に購入した方々の報告を待つより他にありませんが、こうした欠陥を含めて「初号機」なので、結構「レアもの」になったりするのでしょう。(いい加減な)

さて、このblogもいつの間にやらリンクをして戴けました様で、こちらからも逆のリンクを貼っておこうと思います。

「MyPersonalLinks+ HP電卓は、死なず!!!~HP35が復活か?!~HP35s」
http://blog.goo.ne.jp/ykimata/e/02f200717a8182898516b9be9d853c91


まだ、35Sについては情報を追って行くかも知れません。

2007年7月18日水曜日

HP35Sについて #2

アメリカでの販売はもう少し先の様ですが、既にHP35Sは「株式会社ジュライ」(http://www.july.co.jp/)で発売されていました。現在は100以上あったと思われる在庫も底を尽き、次の入荷を待たないとなりませんが、アメリカでの価格が$59.99の所、ジュライでは7980円と、かなり勉強しています。さすがは「日本総代理店」を名乗るだけの事は有ります。

さて、webをさまよって調べた、35Sに関する憶測を書き連ねましょう。既に入手している人も多いのですが、当方はまだ持っていないので、ここに書く情報は確かなものではありませんが、参考情報として御覧戴きたく思います。

ここでは、性能が近しいと思われる「33S」との比較を取り上げます。

35Sと33Sは、ハードウェアの性能は余り変わらない様です。それどころか数値の上では、35Sの方が若干重く、そして大きくなっています。しかし、これはデザインの都合であろうと思われます。

問題はソフトウェア面ですが、33Sに較べると、後から発売された機種なので、様々な面が改良されています。

まず、レジスタの数ですが、33Sの27個から800個以上へと大きく増えました。これは、レジスタの内、「間接指定レジスタ」が増えたのでした。ですから、基本となる変数レジスタは、アルファベット1文字で表現されるレジスタのみと、33Sのものと同じです。
間接指定レジスタとは、レジスタI、Jによって場所が示されるレジスタで、一次元配列の様なものですが、名前は自由に決められません。この間接指定レジスタが、最大で800個あるというのです。
但し、間接指定レジスタは、プログラムメモリーと共通のエリアを使っているらしく、最大で800個というのは、プログラムにメモリーを使わない場合の様です。

プログラムは操作命令を書き連ねることで進めます。そのため、各命令は「ステップ」と呼ばれ、命令単位ごとに1行、という具合にプログラムを表現する様です。
各ステップは3バイトとなっています。そして、各ステップには「行番号」が発生します。1つのプログラム全体はアルファベット1文字からなるラベルで括られますが、プログラム・ステップの位置を示すのに行番号を使うので、プログラム中のある命令ステップの位置は「ラベル+3桁の行番号」という風に記述されます(ここでは「絶対行番号」と呼んでおきます)。そして、この絶対行番号を用いる事で、プログラム間の任意の位置へのジャンプが可能になります。
更に、プログラム・ステップの追加、削除によって絶対行番号はずれてしまいますが、それを自動で補正してくれる機能があるのです。

後、35Sになって、実数、複素数の他に、2D、3Dのベクトルを表現する事が可能になりました。スタックにも複素数やベクトルのデータを自然な形で置いて、計算操作ができると言います。そして、従来ならば、要素毎に分解していたものが、変数レジスタや間接指定レジスタにも、複素数やベクトルのデータをそのまま保存出来るというのです。

以上、webにある情報から色々な推測をしてみました。webの情報からの推測なので、すべての情報が確かではありませんが、入手検討の御参考にして戴きたく思います。

50gなどの上位機種と比較すると、こなれていない部分があるのは事実ですが、これだけ高機能な関数電卓が一万円を割る価格で購入出来るのです。日常的に関数電卓を使う方ならば、検討に値する機種と言えそうです。

まだ、35Sの情報を追跡して行く予定ですが、他にもHPや他社の電卓も取り上げる方向で検討しています。

2007年7月9日月曜日

HP35Sについて

Hewlett Packard社は、最初の関数電卓「HP35」を発売して、今年で35周年になるそうで、今年はその記念モデルとして「HP35S」を夏にも発売するそうです。

http://www.calculators-hp.com/35s.html
http://www.shopping.hp.com/product/handhelds/calculators/1/storefronts/F2215AA%2523ABA

このHP35Sには、少々面白い経緯がありました。ニュースグループ「comp.sys.hp48」にある情報によりますと、最初、HPにサイトに掲示された情報が、一時的に消されていたのです。07/04あたりには消されていた情報が再度掲載されたのでした。
何でこんなことになったのか、その詳細は不明です。

http://groups.google.com/group/comp.sys.hp48/browse_thread/thread/f6c3b525e4adcca0/60f52c6854d71545?lnk=raot#60f52c6854d71545
http://groups.google.com/group/comp.sys.hp48/browse_thread/thread/c8d40528f68e0fc7/9c50d2dba9a045e7#9c50d2dba9a045e7

また、hp電卓の「国内総代理店」としてHP電卓を輸入、販売している「株式会社ジュライ」では、「HP電卓 新機種プロトタイプも展示」していた店頭販売を行っていた様です。

http://www.july.co.jp/index.php?main_page=wordpress&p=103

さて、現状ではカタログ程度しか情報が得られないのですが、そのカタログを見ますと、既に発売されているプログラム関数電卓「HP33S」とかなり近しい性能であるように思われます。

http://www.calculators-hp.com/pdf/33s.pdf
http://www.calculators-hp.com/pdf/35s.pdf

しかしながら、販売価格が少し違うのです。

HP33S $39.99
HP35S $59.99

性能も、まったく同じという訳ではなく、次の点が変更されている模様です。

33S 27個の変数レジスタ、40個の内蔵物理定数
33S 800個以上の変数レジスタ、42個の内蔵物理定数

本体のデザインも大きく変更され、33Sの奇抜なものから、HP電卓伝統のスタイルへと変更されました。この辺りは35周年モデルとして意識されたものの様です。
また、これに伴い、キーボードの配置も大きく変更されています。この辺りが電卓の機能にどのような影響があるのか、大変気になる所です。

35Sのカタログの写真には、LCDに複素数の入力と思しきものが表示されています。33Sにも複素数計算機能がありましたが、これはお世辞にも高性能とは言えないものでした。
HP電卓の基本的な機種にはRPNのスタックが4段あります(RPLを使う高性能機種は「メモリの許す限り」です)が、33Sの複素数計算機能は4段のスタックを実部と虚部で使うので、複素数計算時には2段のスタックとして機能するのです。こうなると、余り高度な計算には使えなくなります。
その昔、HPの「シリーズ10」と呼ばれる関数電卓のシリーズに「HP15C」がありました。複素数計算機能や行列計算機能までを有する機種です。この15Cでは、複素数の計算時には、複素数4段のスタックを設定しておりました。そのため、普段と同じ感覚で複素数の計算が出来たのでした。
35Sの表示画像やキーボードの「i」キーを見ると、複素数計算機能に関しては33Sに較べてかなり改良されていると期待されます。

15Cには基数計算機能(2、10、16進数などの計算機能)はなく、同じシリーズ10の「HP16C」にその機能があったのですが、33Sにはこの機能も採用されているので、35Sでも使えるものと期待されます。一方、15Cには行列計算機能があったのですが、33Sには採用されませんでした。35Sに行列計算機能を期待するのは難しそうですが、出来れば載せて欲しい機能の一つと言えそうです。

以上、35Sについての「妄想」を書いてみました。この夏を楽しみにしましょう。随時、35Sの追跡をしていく予定です。