2011年5月11日水曜日

確率計算のお勉強

流石はケケ中、下記の記述を御覧戴きたく。

http://twitter.com/#!/HeizoTakenaka/status/67726323170283520

30年で大地震の確率は87%・・浜岡停止の最大の理由だ。確率計算のプロセスは不明だが、あえて単純計算すると、この1年で起こる確率は2.9%、この一カ月の確率は0.2%だ。原発停止の様々な社会経済的コストを試算するために1カ月かけても、その間に地震が起こる確率は極めて低いはずだ。

87 % / 30 = 2.9 %、だって。

既にwebでは触れられているから、批判はしません。ここでは計算方法について触れておきましょう。

まず、「30年以内に起こりうる確率」という事です。簡単のため「毎年の地震が起こる確率」を一定とし、それをpとしてやれば、「30年にわたって地震の起こらない確率」は、(1-p)^30 という値になります。そして、この余事象である「30年以内に起こりうる確率」は、1-(1-p)^30 となり、これが87%、という具合ですから、つぎの表式を得ます。

1-(1-p)^30 = 0.87

これをpについて解けば、

1-0.87 = (1-p)^30
(1-0.87)^(1/30) = 1-p
p = 1-(1-0.87)^(1/30)

ここで電卓登場。

p = 0.0657...

何と、一年以内に起こりうる確率は6.57 %の程度です。同様に「1ヶ月地震が起こる確率」を一定とし、それをqとしてみますと、

q = 1-(1-0.87)^(1/360)
= 0.00565...

今度は0.56%の程度でした。

数値自体はケケ中氏のものと大差ない所ではありますが、それでも、これを「小さい」と言って切り捨てて良いものなのでしょうか。実際、地震の起こりうる確率を検討していなかった今回の大地震ですが、実際に起こってしまい、それが原発震災まで引き起こしてしまった。そして、この大地震の発生により、今まで検討していた大地震の確率計算についても、見直す必要があるはずなのです。
それに、上記の87%という数値は、30年にわたって発生する可能性という視点で論じているものであり、直近の地震について同じ確率で述べていると言うものでもありません。また、まったく発生しないか、といえば「そうは言えない」から、0%ではないのです。

慶応の教授をやっておられるそうですが、こんな学問を授けておるんですかね、あそこは。これじゃあ、金子先生も泣いている ... 。まあ、金子先生は「学会のアルカイーダ」を自称されておられるそうですから、ケケ中の様なbktrの事などかまっている暇などないでしょうが。

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