2023年8月27日日曜日

CASIO の新しい関数電卓

 CASIOのニュースリリースをみたら、新しい関数電卓を発売、と出ておりました。

ref. シンプルなUIにより操作性が向上した関数電卓
https://www.casio.co.jp/release/2023/0824-classwiz/

ClassWiz シリーズの最新製品です。

ref. ClassWiz CW
https://www.casio.com/jp/scientific-calculators/classwiz/features/

丸ボタンでデザインが良く、高機能。行列計算機能もあるそうで、当方が高校生の時分にこんなのがあったら欲しかったかも知れない、と。流石に、これは今日の製品なので、今から40年以上前に求めるのは賢明ではありません。

機能的にかなり考えておりますが、スマホアプリなどの連携でグラフ作図という事も用意しているものの、プログラム機能は残念ながらなかったりします。

機能拡充で、スマホ連携というのは、今日的には一つの考えではありましょうか。しかし、それは同時に、関数電卓単独製品の「敗退」なのではないか、とも思うのです。

一方で、高校生などにも電卓を使った計算の演習などを、という事で考えると、スマートフォンが使えない状況、例えば、試験で電卓を使うような場合に、機能拡充の部分がスマホ連携であるならば、機能拡充の部分の「切り離し」で使用できる、ということなのかも知れない。
また、関数電卓も、今日では様々な試験での利用が許されているとかで、単体での機能制限があるというのは、或る意味、「試験向き」という事なのかも知れない。

電卓製品も、今日では実用の場面から学習の場面へと、その市場が移っているのか ? 実際、実用の場面ではスマートフォンがあれば、様々な問題に対してのSolutionが用意できてしまう。それこそ、スマートフォン全盛の今日の姿であり、そこに計算の道具としてだけのプログラム電卓の居場所はなくなってしまった、のか、と思うと、寂しい所でありますが、それだけ、現代の人々には、ITへのリテラシイが要求されているというのであります。


7 件のコメント:

やす(Krtyski) さんのコメント...

お久しぶりです、

新しい電卓の噂は、かなり前に私のブログのコメントで頂きました。そのとき、色々調べたのですがはっきりとした情報を探し出すことができませんでしが。それっきり放置していました。

その時の情報通りの電卓が発売されるのですね!

よくぞ教えてくださいました。早速amazonでポチりました。届くのが楽しみです。私なりの評価をブログにアップしようと思っています。


=====

ところで、教えて頂いたカシオのページを拝見すると、fx-JP900などのこれまでの電卓だと使いにくいという声があったということです。正直に申しますと、関数電卓の使い方がわかりにくいというのが、私にはピンと来ないのです。

関数電卓を使う人は、どのような時にどのような目的で使うのだろうか?
...と考えますと、計算すべき式を理解していて、概算で良いから大凡の答えを数値で知りたい時なのだろうと思うのです。

だから、計算すべき式を理解していれば、電卓の使い方が分からないということは無いと思うわけです。この感覚が多くの方と異なっているのでしょうか?

=====

ところで、私が子供の頃は、科学技術への憧れがあって、関数電卓には、何やらわからないけど理工系のカッコいい記号が印刷されていて、カッコいいと憧れたものです。しかし最近は関数電卓をカッコいいと思う子供や若者が減ってきているのかも知れませんね?

理工系離れは、本当なのでしょうか?
そうすると、ソフトウェアエンジニアは理工系では無いのかも知れません。

=====

新製品の電卓の記事を見ますと、いくつかのキートップの表示が Webアプリでよく使われるアイコンに変更されています。

機能ごとにボタンの配置をまとめたということも書かれています。従来も概ねそのようになっています。

「元に戻る」ボタンを追加したとあります。これは大歓迎です。

モノクロ液晶を4階調表示に変更したとあります。これも大歓迎です!

=====

今では、関数電卓というハードウェアがなくても、必要ならスマホアプリやPCではソフトで関数電卓があるし、PCでは Python IDLE で多桁精度の良い計算がサクッとできます。

理系離れした人も理系の人も、ハードウェアとしての関数電卓の必要性が低下していると言えなくもありません。

関数電卓をスマホっぽいデザインにしたのは、カシオの挑戦として面白いと思います。

やす(Krtyski) さんのコメント...

akatuki様

fx-JP900CW に関する記事をアップしたので、ご参考まで...

・fx-JP900CWの概要:
https://egadget.blog.fc2.com/blog-entry-818.html

・fx-JP900CWのイースタエッグ - 診断機能:
https://egadget.blog.fc2.com/blog-entry-819.html

akatuki さんのコメント...

やす(Krtyski) 様、よくぞお越しを ! 多謝であります !!
「鳥も通わぬなんとやら」の様な有様であり、当方自身も滅多に手を入れておらず、
遅れてしまい、申し訳ない。

> 新しい電卓の噂は、かなり前に私のブログのコメントで頂きました。そのとき、色々調べたのですがはっきりとした情報を探し出すことができませんでしが。それっきり放置していました。

オオッ、既に話は出ておりましたのですね !
恐れ入ります。

> ところで、教えて頂いたカシオのページを拝見すると、fx-JP900などのこれまでの電卓だと使いにくいという声があったということです。正直に申しますと、関数電卓の使い方がわかりにくいというのが、私にはピンと来ないのです。
> 関数電卓を使う人は、どのような時にどのような目的で使うのだろうか?
...と考えますと、計算すべき式を理解していて、概算で良いから大凡の答えを数値で知りたい時なのだろうと思うのです。

恐らくは、「計算資源」に対する感覚の違いなのかも知れません。
ITが普及する以前は、PCの用途というと、主に計算のための資源で、PCよりも身近な数値計算資源というと、電卓や関数電卓、プロ電でありました。
しかし、今日ではIT機器の普及により、スマートフォンなどの道具が普及、電卓はスマートフォン内に収録されており、簡単な計算ならばそれで十分こなせます。
更に、関数電卓を使うような問題については、問題を解く前にabandoneするか、「検索」で事足りてしまう御時世、らしい。
まあ、チマチマと考えているヒマがあったら「明快な解答即ゲット」が、時短を謳うこの御時世ですから。

> だから、計算すべき式を理解していれば、電卓の使い方が分からないということは無いと思うわけです。この感覚が多くの方と異なっているのでしょうか?

その感覚は「正しい」と思うのですが、今日のIT全盛の御時世では、計算式を考え、それに基づいて計算作業を進めるという手順、時間さえも惜しまれるのではないか ? というのが、当方の「意見具申」であります、ハイ。

> ところで、私が子供の頃は、科学技術への憧れがあって、関数電卓には、何やらわからないけど理工系のカッコいい記号が印刷されていて、カッコいいと憧れたものです。しかし最近は関数電卓をカッコいいと思う子供や若者が減ってきているのかも知れませんね?

仰るとおりであります !
当方なども、中学の先生がHP電卓を持っていて、憧れたものでありました。

しかし、時代は降り、今日ではガキでさえスマートフォンを持たされている御時世であります。
スマートフォンも64bit Processorを擁する所となり、PC並のパワーを持っている製品まで登場、「指先で靡く」時代となって、関数電卓で答えを求めるよりも早く、様々な問に対する答えが得られる(事になっている)ので、「関数電卓って、何 ?」なのはしようのない処なのでしょう。

> 理工系離れは、本当なのでしょうか?
そうすると、ソフトウェアエンジニアは理工系では無いのかも知れません。

そこは、難しい所 ... 。
昔は、計算のためにプログラムを組んだりなどをやっておりましたが、
今日ではPCの用途もOffice Wordなどで社内文書を作成したりなどにも使われております。
PC、そしてITの用途は理系文系の区別なく利用せざるを得ない御時世。
必然として、ソフトウェアエンジニアも理系文系を問わず関わらねばならない、のかも知れません。
目下、小学生のガキ共にも「Gigaスクール構想」いうて、タブレット端末をあてがい、ITのお勉強のツールとして使用を強要されているのだとか。ガッコのセンセイも、こうした教材を自在に使える様にならないとならないという文科省の勅命であったりすると。
今の小学生、英語やIT, プログラミングまで教授されるらしく、当方のガキの時節とは比べものにならない勉強を強いられているらしく、ガッコの帰りに寄り道で遊んでも居られないので、大丈夫なのか、と思うのでありますが、それは今日の親御さんが考える話なので、口は挟みませんですよ、ハイ。

> 新製品の電卓の記事を見ますと、いくつかのキートップの表示が Webアプリでよく使われるアイコンに変更されています。
> 機能ごとにボタンの配置をまとめたということも書かれています。従来も概ねそのようになっています。

関数電卓も、関数機能の充実から、その機能を十全に利用できるためのUIの研究と更新へ向かっている所であります。

> 「元に戻る」ボタンを追加したとあります。これは大歓迎です。
> モノクロ液晶を4階調表示に変更したとあります。これも大歓迎です!

今日的な関数電卓の機能の充実を求めるCASIOの研究努力、見守りたいものであります !

> では、関数電卓というハードウェアがなくても、必要ならスマホアプリやPCではソフトで関数電卓があるし、PCでは Python IDLE で多桁精度の良い計算がサクッとできます。
> 理系離れした人も理系の人も、ハードウェアとしての関数電卓の必要性が低下していると言えなくもありません。

そこ、なのであります。
今日はスマートフォンが多くの人々のIT界面 ; Primary Device となりつつあり、多くの人々に関数電卓自体は利用の機会はありません。

それでも、計算についてのリテラシィを提供するというCASIO社の企業理念は敬服するものであります。

> 関数電卓をスマホっぽいデザインにしたのは、カシオの挑戦として面白いと思います。

仰る通りであります。

しかし、同時に機能拡充の一部をスマートフォンに負わなくてはならない、というのは、難しい所であります。

> fx-JP900CW に関する記事をアップしたので、ご参考まで...
> ・fx-JP900CWの概要:
> https://egadget.blog.fc2.com/blog-entry-818.html
・fx-JP900CWのイースタエッグ - 診断機能:
https://egadget.blog.fc2.com/blog-entry-819.html

お知らせ、多謝であります !

Sentaro さんのコメント...

akatuki様、皆様、超ごぶさたしております。

超多忙な毎日から少しだけ開放されてやっとこちらに再びお邪魔させていただいております。
遅ればせながらCG50ご購入おめでとうございます(^^)

ここのところずっとCG50さえ電卓としてしか使って無くてやっとアップデートしたところですが
何が変わったのかさっぱりな状況でHNもurashimataroに変更しないといけないような状況ですが、
新型電卓出たっていうのでとりあえずポチってところで入手しました。

関数電卓なんてスマホアプリで事足りるといえばそのとおりなのですが、スマホはいつ何時でも使えるとは限らないし、
実機があるとないとでは大違いな場面がそうそうあるとも思えませんけど、やはり電卓好きにとっては実機というのは大事かなと思う次第でございます。(^^)

個人的な感想はやす様のレビュー記事にちょろっとコメントさせていただきましたけど、
まぁ、よくぞここまで変えられました!的な賛否両論の新型ですね。

6500円も出せば海外ではグラフ電卓買えちゃうところですが、高機能電卓周りでは日本は完全に後進国の仲間入りしてる状況が如何ともしがたく…。

やす(Krtyski) さんのコメント...

akatuki様


fx-JP900CW や fx-991CW については、一定程度受け入れて使ってみようという気持ちになっていたのですが、とある大きな仕様変更を知ってしまい、私個人的には「許容不可」となってしまいました。

というのが、6.02x10^23 といった科学定数を計算に使うとき、[x10]キーを多用すると思います。
6.01x10^23 は、"アボガドロ数" ってやつで、NA などと表記することが多いです。

で、NA ÷ NA を新しい電卓でやってみると、本来 1 となるべきところ、すごい結果を表示するのです。

1x10^46

(6.02x10^23) ÷ (6.02x10^23) と x の優先度をあげて計算するのを期待しますよね!
でも、この新しい電卓では、x の優先度を ÷ と同じにしてしまう。

カシオは、頭がおかしくなったのだろうか?
これをヤラカスだけの根拠があるのだろうか?


"関数電卓マニアの部屋" の遠藤先生は、「お勧めしない」ではなく「買ってはいけない」との評定です。

私も大いにガッカリさせられました。

=====

sentaro(urashimataro)様

こちらでも、お帰りなさい!!

当方で一通りの記事を書いたのち、fx-JP900CW と fx-991CW は、綺麗に脱脂し、元通りに袋にいれ、丁寧に箱に戻して、乾燥剤入りの保管ケースに格納しました。使う気が全く無くなりました。
今後は、1~2年ごとの電池状態と動作確認のときだけに手にすることになりそうです。

会社の机には、これまで通り fx-JP500、工具箱には fx-290 Solar II という体制が継続です!

akatuki さんのコメント...

Sentaro 様、ご来訪多謝であります ! 遅れてしまい、申し訳ない !!

> 超多忙な毎日から少しだけ開放されてやっとこちらに再びお邪魔させていただいております。

お疲れ様です !
少々、心配だったのですが、ゆとりが得られたようで、何よりです。

> 遅ればせながらCG50ご購入おめでとうございます(^^)

有難う御座います !

> ここのところずっとCG50さえ電卓としてしか使って無くてやっとアップデートしたところですが
> 何が変わったのかさっぱりな状況でHNもurashimataroに変更しないといけないような状況ですが、
> 新型電卓出たっていうのでとりあえずポチってところで入手しました。

オオッ、買ってしまったのですネ !

> 関数電卓なんてスマホアプリで事足りるといえばそのとおりなのですが、スマホはいつ何時でも使えるとは限らないし、
> 実機があるとないとでは大違いな場面がそうそうあるとも思えませんけど、やはり電卓好きにとっては実機というのは大事かなと思う次第でございます。(^^)

ソレなんですヨ。
当方、古い人間でして、ボタンを押して出ないと、なかなか作業が進まないのであります、ハイ。
しかも、スマートフォンは、正直、ついていけない ... 。

> 個人的な感想はやす様のレビュー記事にちょろっとコメントさせていただきましたけど、
> まぁ、よくぞここまで変えられました!的な賛否両論の新型ですね。

CASIO社の記事にもありますが、今様のユーザーに向けての、開発者の(偏)愛なのでしょう。
賛否両論は、開発者の方々も意識しているところだと思うのですが、
時代にフィットする製品をもがきながら考え、創造するのには努力が要るのであります。

> 6500円も出せば海外ではグラフ電卓買えちゃうところですが、高機能電卓周りでは日本は完全に後進国の仲間入りしてる状況が如何ともしがたく…。

結局の処、日本に於いてはスマートフォンの普及も相まって、高機能電卓製品の需要が低迷している現状があるので、如何ともしがたいのかも知れません。

akatuki さんのコメント...

やす(Krtyski) 様。親分様、ご来訪、かたじけない。

> fx-JP900CW や fx-991CW については、一定程度受け入れて使ってみようという気持ちになっていたのですが、とある大きな仕様変更を知ってしまい、私個人的には「許容不可」となってしまいました。
> というのが、6.02x10^23 といった科学定数を計算に使うとき、[x10]キーを多用すると思います。
> 6.01x10^23 は、"アボガドロ数" ってやつで、NA などと表記することが多いです。
> で、NA ÷ NA を新しい電卓でやってみると、本来 1 となるべきところ、すごい結果を表示するのです。
> 1x10^46
> (6.02x10^23) ÷ (6.02x10^23) と x の優先度をあげて計算するのを期待しますよね!
> でも、この新しい電卓では、x の優先度を ÷ と同じにしてしまう。
> カシオは、頭がおかしくなったのだろうか?

ゲーッ ! 何ですか、コレは !!
古(いにしえ)のCASIO電卓では、三角関数の引数が-4pi ... +4pi に収まらないとならない、という制約があって、ポケコンでも暫くはこの制約があったらしいのですが、
今日では、そういう不具合は解消されておりました。
しかし、ソレを凌駕する「不具合」が21世紀の世に顕現するとは ...
何だったか忘れてしまいましたが、演算子の優先順序、「右から左向き」とか「左から右向き」とか、世界中で色々と違いがあるとかあるらしいのですが、
これは、そうしたハナシ以前の誤りではありませんか !?

> これをヤラカスだけの根拠があるのだろうか?

ウーン。

> "関数電卓マニアの部屋" の遠藤先生は、「お勧めしない」ではなく「買ってはいけない」との評定です。
> 私も大いにガッカリさせられました。

流石は、大先達の御意見であります。

> 当方で一通りの記事を書いたのち、fx-JP900CW と fx-991CW は、綺麗に脱脂し、元通りに袋にいれ、丁寧に箱に戻して、乾燥剤入りの保管ケースに格納しました。使う気が全く無くなりました。
> 今後は、1~2年ごとの電池状態と動作確認のときだけに手にすることになりそうです。

そういや、Sharpのポケコン PC-1401でしたか、かなり昔のものですが、不具合があったのを思い出しました。
COMP-X (仮想アセンブリ言語)を使うと、BASICの方の固定変数「J」が変更されてしまう、という不具合でしたが、
こうした製品を持っているとなると、それなりに希少性が出てくるのですが、
最新製品の場合、Deep-Hibernationにして保存するとなると、かなりの時間、寝かせておかないとならず。

最新製品なので、話題に触れてみたものの、実情は惨憺たるものであったというのは、哀しいものであります。
しかし、新しい製品を開発しようという意気込みは密かに注目するものであります。

願わくば、失敗にめげず、より良い製品作りにつながっていきたいものであります。
CASIO社として、その方向が堅持される事を願いつつ。