KingJimのポケット・メモ・ライター「ポメラ」は、最新機種・DM30が発売されましたが、比較的早い時期に終売され、今日ではDM200のみが残るのみとなっております。
- DM30は、E-Inkディスプレイを採用し、「伝統の」折りたたみスタイルを踏襲した、乾電池稼動の製品でした
- DM200は、フルキーサイズで、かなり大きなディスプレイを採用、エディタ部分やATOKも最新のもので、文書入力に最高の機能を提供する製品です
DM200の中身は、安手のAndroidタブレットと同様らしい、という分解報告がありました。そして、Androidでは稼働時間が確保できないという理由で、カスタムLinuxを採用した製品であると言います。
ただ、設計が甘いのか、使用しているとディスプレイが変色する場合があるという報告があり、この場合、1年の無償修理保証が適用されず、実費修理との事。この修理実費がバカにならないそうです。
DM100の後継製品として計画されたDM200ですが、今日から振り返るに、こんな製品設計があったのだろうか、などと想像をたくましくしてみました。
- フルキーボディーで、更に画面が大きくできる
- それに伴い、エディタ部分の機能向上
- さらにクラウド文書保存も出来たらウレシイ ?
- 同時に、ATOKもより高機能なものに
DM100ユーザーのフィードバックを得て、こうした製品設計にしたのでしょう。
そのために新しいハードウェアを準備したのだと思います。
しかし「上記の目的を達するため」、
- 乾電池では稼働できず、リチウムイオン充電池の採用
- 無線機能も準備
- 中身はAndroid PCに準じているので、Linux を採用
となっており、安価なAndroid PC並のハードウェアとなっておりますが、新しい設計は意外に出来が甘く、壊れやすいという問題をはらんでもおりました。
DM200がAndroid PC並のハードウェア、というのを見て思い出したのが、DM200の前には、「ポータブック」というノートPC製品でした。
ポータブックは、変形収蔵キーボードを備えたWindows ノートPCでした。Officeソフトも動作し、プレゼン資料も作成できるなどが売りになっておりましたが、高額だった事があり、余り普及はしなかったため、早々に処分特価となって終売の憂き目に。
DM200はポータブックの反省に基づいて計画されたのでしょう。そして、テキスト入力専用という絞り込みで考えて企画したのだと思われます。
DM200の発売の後、E-Inkディスプレイ採用のDM30が登場しました。
DM30では、E-Inkディスプレイ採用により乾電池で長時間の稼動が達成されたそうです。
また、新しい設計の折りたたみ構造により、携帯性を向上させております。
同時に、DM200ではやり残した「携帯性」、「乾電池駆動」を実現するため、新しい折りたたみ構造とE-Inkディスプレイを採用しましたが、残念な事にDM200ほどの機能を盛り込むことは出来ず、早々の販売終了となってしまった。
DM200の出来が甘かった事で、今日ではDM200の後継機を求める声がありますが、今日の状況から、後継機 (「DM300」と仮称)に求められる項目を考えてみようと。
- 更に大きなディスプレイ
- エディタで扱える文字数の拡大 (100万文字とか)
- エディタの機能向上
などが考えられます。すると、これらはWindowsノートPCで十分実現可能なのであります。
今日のノートPCは、大画面が気軽に利用でき、SSDの採用も手伝って、電池も十分長く稼働します。
OSモ、安価なデバイスを提供できるChrome OSなどの選択肢もあります。
更に、GPD pocket, OneMix などのポケットサイズのノートPCまで登場するに至りました。
ノートPCとの比較で、ポメラの長所としては、
- 乾電池で長時間稼動
- テキスト入力専用で、作業に集中できる
などがありましたが、DM200ほど高機能を盛り込んでしまうと、上記の2点もあやしくなってしまい、そこへDM200の液晶変色問題が追い打ちをかけて来ます。
DM200のボディーを手直しするなどすれば、液晶変色問題の多くは解消される可能性があるのですが、KingJimとしては、そこまで手を入れたくはないのでしょう。
そこで、DM30を販売したのですが、DM200の代わりとはならず早々に終売、今日に至っております。
...
DM300という製品が企画されているのか、まだ判りません。
果たして、ポメラの新製品は登場するのでしょうか ?
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