2011年11月23日水曜日

ポメラ dm100が気になる


今週、Kingjimから「ポメラ dm100」が発売されるそうです。

当方の場合、文章を書くだけの道具では物足りない(プログラム計算機能が欲しいのヨ、こういう機械にも)ので、他の機械に目移りしてしまうのですが、実の所、ポメラは意外に需要があるらしく、今度も新製品が登場したという事なのでしょう。

実際、今の日本には、PC以外でまともに文章を書くという機械が実に少ない。以前はポータブルワープロやMobile Gearなんて名機もありました。しかし、今日では文書作成機器は数えるほどしか存在しない。その一つが、ポメラだった。

「PCを使えばいいんじゃないの」確かに、そういう意見もあるでしょう。また「ケイタイでメール打てるから、それでいいや」という声もあるのかも知れない。ポメラは良い機械なのですが、作成した文書を利用するには、最終的にPCに吸い上げる、という事になるので、「だったらPCでいいっぺ」という事なのか。所が、現在のPCでは、乾電池で30時間稼働なんて期待出来ません。電池寿命も機能も「いつでもすぐに使える」という事に奉仕している。だから、文書作成の用途で、これを求める人が多い。ポメラは文書作成「電卓」なのですね。

電卓も同じで、「計算するんだったらPC使えばいいんじゃね」という意見もありますが、やはり、ちょっとした計算が必要な場面もあるから、電卓が作られている。四則演算程度の計算で十分な場面もあれば、もう少し、関数の計算も欲しい、そういう場面もあり、関数電卓も割合作られている。しかし、グラフ関数電卓は、国内のメーカーでは、実に限られている。確かに「グラフまでは要らないよ」という場面ばかりなのでしょう、本邦での電卓利用シーンは。そういう場面ではPCでExcel使えばいいじゃん、なのでしょうかね。でも、海外ではHPやTI、そしてCASIOでさえもグラフ関数電卓を出している。

CASIOとS社は、その昔「電卓戦争」を繰り広げ、その頂点に立った。そして、ポケコンやグラフ電卓まで開発、販売した。そして、ワープロでも同様にしのぎを削ったのですが、今日では両社共に、国内でワープロやポケコンを積極的には売っておりません。それは「需要がないから」という理由だったのですが、CASIOはグラフ電卓の需要を海外に求めたため、今も作っている。そして、ワープロは両者ともにやっていないが、文書作成機という新しい製品を、Kingjimがポメラという形で出して、それがそれなりに売れている。

しかも、dm100に至っては、電子辞書まで装備している。
CASIO、S社をはじめ、複数の会社が電子辞書を出している。それは「中高生などに売れているから」そういう需要があるからなのですが、そこにばかり目が行くので「だったら単語帳機能を充実させるっペ」などと、機能が高度化していく。所が今日ではケータイで辞書もひけるのだから、電子辞書もおそらく伸び悩み。そこでS社はケータイばかり。
しかし、Kingjimは「文書作成機」という新しい器があったので、そこに電子辞書機能を付け加えてしまった。
であればこそ、電子辞書を作っているメーカーは、「だったら、立ったままでも使える小型キーボードを持った、文書(メモ)作成機能付き電子辞書を出すゾ」とか、なりそうなものですが、そういう話にはならない。何故か。「我が社の成長を見込める、すなわち、ガッポガッポと儲かる製品しか作らないんだよ」。

以前、「これからは、今までとは違う製品が売れる様になる」と書きましたが、今回のポメラdm100を見て、その思いを改めて、強く持ちました。それは、大メーカーの「大量に売れる」製品 - 収益が多く見込める製品。それは、電通が「買えぇ~」と洗脳するからでもあるのですが - は
売れ行きが鈍り、不況の今日、生活状況にあった製品が、それなりに売れるという事でもあるのだと思うのです。
確かに、大メーカーはより良い製品を出しております。価格は高いが、より良い製品。そうして、大メーカーは「ブランド」になっている。しかし、海外の高級ブランドなんて、高いものを出してはおりますが、世界的には収益があっても、その国の中では大して収益をあげているわけじゃありませんよ。コアなファンがついていて、その製品を買ってくれる。だけれど、それなりに売れている程度だから、会社の規模も大きいもんじゃありません。今の大メーカーは、何か勘違いしてしまった。しかし、大メーカーは、その規模を維持、成長しないとならないから、より大きい収益を求める。仕方のない所。そして、政権に「TPPやれ」とそそのかす。経団連という名前の泥から顔を出した「どぜう」が「ハイ、喜んで」とTPP傘下表明。そして、大メーカーのトップは海外でモノを売りまくってホクホクなれど、そうして稼いだ外貨は国内に入ってくるわけでもなく、外国から労働者も流入してきて、賃金切り下げになるんだそうな。ますます、暮らし向きは悪くなっていきそう。

TPP絡みの話はいずれとしまして、今は「ポメラ」が気になるのです。さて、売れるのでしょうか。

2 件のコメント:

Akira さんのコメント...

おはようございます。

新型ポメラは25日の金曜日発売ですね。
ディスプレイも大画面になり、バックライトも付きました。(透過型液晶なので背面照明が無いと視認できないそうで)

BlueToothのHID・FTPサポートとなり、無線キーボードとしても使えるようになりました。(ファイル転送も可)
個人的には電子辞書が搭載されたこともあり、かなり良い感じだと思います。
(無線キーボード&電子国語・和英・英和辞書&日誌記録マシン)

akatuki さんのコメント...

Akira様、お久しぶりです。遅くなりました。

> 個人的には電子辞書が搭載されたこともあり、かなり良い感じだと思います。

そうなんですよ、辞書付き、というのが大変良いです。

以前のポメラは、折りたたみキーボードという斬新なデザインでしたが、コンパクトであった一方、使う場所を選んだと思うのですが、今度のは開いてすぐに使えそうで、電車の中でもすぐに使えそうな辺り、いいなぁと思うのです。
しかし、ポメラファンの中には「折りたたみでないと」という意見もあるそうで、その辺りが気になります。

個人的には売れてほしい製品なのですが、さて、どうなるのでしょうか。
既に実売3万円程度とか言いますから、結構売れるのか、と。