2021年8月22日日曜日

五輪の夏、DELTAの夏 - 夏休みの自由研究 2021年

目下、新型感染症の猛威は留まる所を知りませんが、今日流行しているものは「デルタ株」という新しい型らしい。

ref. 埼玉県 インドで確認「L452R」変異ウイルス 陽性率85.4%に - NHK news https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210811/k10013195471000.html

東京都は、新型肺炎の感染についての情報を公開しており、 中には、デルタ株についての検査報告もあがっております。

ref. https://github.com/tokyo-metropolitan-gov/covid19/blob/development/data/variants.json

 

日付デルタ株件数全件数
2021-04-30076
2021-05-031121
2021-05-102103
2021-05-178139
2021-05-243372
2021-05-3115309
2021-06-07321002
2021-06-141271516
2021-06-212611770
2021-06-285022336
2021-07-059343050
2021-07-1219484220
2021-07-1936745688
2021-07-26998312222

このデータを使い「不要不急の外出」を控えつつ「夏休みの自由研究」をしてみましょう。

上記の情報ですが、検査数が一定していないので、全体の感染数に対するデルタ株の割合を調べてみます。 グラフ電卓の散布図プロット機能を使うと、デルタ株の割合の時系列変化がよく判ります。 デルタ株の割合のグラフを描くと、どうも「ロジスティック関数」のようであります。

ref. ロジスティック方程式 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F

最近のグラフ電卓には「ロジスティック回帰」の機能がありますから、これで調べてみるとよさそうですが、古いものには実装されておりません。

そこで、古い電卓でも分析できる様に、作業してみました。

ロジスティック方程式ですが、「全体の割合」という事で限定すると、つぎの式で記述できます。

これを書き換えると、

となって、指数回帰の機能で回帰分析出来そうです。

実際にロジスティック回帰を実施するには、日付を週番として独立変数x に、「デルタ株」件数/全件数を従属変数yとしますが、従属変数yを(1-y)/yと変数変換して回帰分析を実行します。

デルタ株件数が0になっている所では、この変数変換が計算できませんから、ごく小さな値を設置して、計算エラーを回避するという工夫が必要になります。

こうして指数回帰を実施すると、つぎの式が得られました。

2101.37490861*0.480788843194^X 

 

もちろん、この式は指数回帰の式でありますから、これをロジスティック回帰の式に書き換えると、

1/(1+2101.37490861*0.480788843194^X)

が得られます。

グラフを描くと、こんな具合になります。



ここでは、HP Prime シミュレータを利用しましたが、HP Prime には、ロジスティック回帰の機能がありますネ。 しかし、ロジスティック回帰に特化した計算方式ではないらしく、上記のデータで実行しても、うまいこと計算してくれません。シクシク。 そこで、今回のような姑息な手段を講じたのですが、お手持ちの高機能電卓でお試し戴く際の参考にして戴きたく思います。

デルタ株、猛威をふるっており、全国的にも感染者数が激増しております。

接種をしたからといっても、まだまだマスクは手放せない模様。くれぐれもお気をつけて頂きます様。

 

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